僕の(わたしの)生きる世界1[完]

ステラは、教室に入る。

すると、オドオドしているルカが、二人の
男子生徒の元へと向かう。


そこには、赤い髪の無表情なイケメンと、漆黒の髪色の人懐こそうな感じのイケメンがいた。

「え?ルカ!?」


モニカも後を追う。

《総帝サマ…》

教室にいる妖精達が、二人の周囲に群がる。

もちろん、本人は全く気づいて居ないし、
ステラにしか見えていないのだけど。

(へ~。あの人が総帝様?ビックリしたわね。)


ステラも、モニカの後に続く。

「おぉ!?ジェイク。なんか美少女が近づいてきたよ?」

そう言うとタケルは、ルカと追ってきたモニカとステラに笑顔を向ける。

ステラは、二人に言った。

「わたしは、ステラ・キーリ。ここの席は空いているかしら?」

漆黒の生徒が答える。

「キーリ家のお嬢様かぁ!俺は、タケル!ここガーナレスの城下町出身だよ。よろしく!席は空いているよ?あとの二人は?」

「お嬢様は止めて?ステラでよいから…。この二人は、モニカさんとルカさんよ?」

「マッカーニーから来ました。モニカです。よろしくお願いします。」

「ルカです…。お願いします…。」

そして、無表情なイケメンに視線が動く。

その視線に気付いたジェイク。

「ガーナレス城下町出身、ジェイクです。」


(なるほど。総帝様は、人付き合いが下手なようね)

ステラは、納得してジェイクの前の空いている席に座る。