僕の(わたしの)生きる世界１［完］

ーマッカーニー領土ー

マッカーニー家では、元領主のレオンが、苦笑していた。

まさか、姪だけでなく、甥にまでヤられるとは思わなかった。

いや、国王のタケルや、元総帝、キーリの令嬢まで絡んでいるのである。

全員の、用意周到な計画かと思いきや、そういうことでも無いらしく、余程気の合う者同士が、タイミングよく重なったと言うことなのだろう。

こんな事態は、ガーナレスの歴史に今まで無かっただろう。

ポッサム家のトーマス殿は、さぞ悔しかろう事が、レオンには想像しやすい事だった。


ピーターは、雑な所があるが、行動力は素晴らしい。

直ぐに、ピーター自らが、貴族と手合わせをして、次々と騎士に任命していった。

そして、貴族の街も直ぐ様開放され、一般の民も許可なく通行出来るようになった。

ジャングルに点在する村には、ステラに拝み倒して、強力な結界を張って貰った。

身分によって、ハッキリと住み分けされていた、マッカーニーは、始めこそ皆互いに交流をしようとはしなかったが、下位だった者が街へと移り住むようになると、少しずつ交流が生まれてきた。

そして、ピーターは自分の足で街を回り、良いと思えば元下位の者であろうが関係なく騎士に任命していった。

お隣のキーリへ、貴族達を見学に出すことにも、抜かりはなかった。