僕の(わたしの)生きる世界1[完]

「人が人を傷つけては、ならん。ワシは、大勢を斬った!後に残るのは、後悔だけじゃあ!」


老人は、そう叫ぶと咳き込んだ。

カルロが、慌てて治癒をかける。

「ありがとうございました。ゆっくりお休みください。」


そう言って、二人は館を後にした。

トーマスは、キーリ家で夕飯を食べた後に、ポッサムへと帰って行った。

キーリの訪問で、トーマスがどう感じたのかは、その後のトーマスの態度の変化に現れていた。


キーリ家では、その後も次々と訪れる貴族達に、キーリ領土のパンフレットを作成したり、街の人々の力を借りて、対応していった。

キーリに訪れた貴族達は、自分の領土に戻ると、率先してヘンリーやピーターの手伝いを始めたのであった。