ーキーリ領土ー

領主への儀式が終わり。

領土へと帰ると、キーリ領土内は大騒ぎになっていた。

「ユアン様!!突然、領主になっちまうなんて、びっくりしたじゃないの!ステラ様が総帝様って!?どう言うこったい?」

街を見回れば、そんな言葉ばかりを貰った。

58年前。ユアンやステラの祖父が、24歳で領主を受け継ぐと、何処の領土よりも早く、身分制の撤廃をした。

そして、タケルが言った一言で、ポッサムとマッカーニーから、多くの貴族が見学をしに来るようになった。

最初に来たのは、ポッサムの元領主、ヘンリーの父親、トーマスだった。

苦虫を潰したような表情を見たカルロが、トーマスを街へと連れ出した。