僕の(わたしの)生きる世界１［完］

《総帝のジェイクです。この間は、各領土の学園に、敵が現れましたね？あの時の戦いで、僕は魔力を使い果たし、生死をさ迷いました。僕は、その時に神に会いました。神から言われたんだ。魔力は戻らないと。僕は、三日間の昏睡状態から目を覚まし、療養していました。幸い、6属性は使えるようです。だけど、僕の魔力値は2600を越えていたのですが、現在は一般の15歳と変わらない。召喚の契約も、技の影響で解除されてしまいました。僕は、もう戦えない。…。皆を守れないんだ。》

ガーナレスの国民全員が、総帝の念話に聞き入った。

《僕は、総帝ではいられない。だから総帝としての、僕から最後の絶対的な命令。》

皆が、ジェイクに注目をしていた。

ジェイクは、ステラを見つめると。

《ステラ･キーリ。新の総帝になることを命ずる。》

会場にいる全員が、今度はステラに注目をした。

「ステラ？どうします？」

ステラは、隣に座っているミハイルの言葉に押されて立ち上がると、前へと進んだ。

「ジェイク？…本当に心配したのよ？あなたが、居なくなっちゃうかもって。でも、それは、わたしのせいよね？わたしが弱かったから。でも、わたしはもっと強くなるわ。この世界は、わたしが守る。今度は、わたしがジェイクを守るわ？」

ジェイクは、総帝の紋章の付いた白いローブを、ステラに渡した。

《今から、僕はオフワンの領主として、オフワンの皆を、ガーナレスの皆を守って行きます。そして、今から新たな総帝は、ステラです。皆、よろしくね？》

ガーナレスの国民全員が、新しい総帝誕生の瞬間に立ち会えたのだった。

《ステラ･キーリです。今、ガーナレス国には危険が迫っています。でも、落ち着いてください。わたしが皆さんをお守りします。》

そして、タケルがステラの隣に立った。