僕の(わたしの)生きる世界1[完]

本来ならば、キーリは今回の儀式は傍観者のハズだったから。

だから、今回はポッサムやマッカーニーの為にと、貴族の出席も最小限になっている。

カルロとユアンが前に立つと、カルロはユアンへと、キーリ家の紋章の付いたローブを羽織らせ、ユアンを抱き締めた。

カルロが離れると、ユアンが話始めた。

「本日は、突然このような形になり、未だ戸惑っております。ユアン・キーリと申します。キーリ領土の平和の為に、そしてガーナレス国の平和と繁栄の為に、頑張っていきますので、どうか皆様のお力と知恵もお貸しいただけたらと思っています。よろしくお願いします。」

ステラは、ユアンの挨拶に流石お兄様!と思っていた。

次こそ、タケルの番である。

「私、タケル・ガーナレスは本日より、正式に国王の地位となることを、ここに宣言します。」

ロイドがやって来て、王冠とガーナレス国の紋章の付いたローブを羽織らせた。

会場から、拍手が起こった。

《タケル・ガーナレスです。この念話は、全国民に送っています。ここに、ポッサム領主ヘンリー、マッカーニー領主ピーター、キーリ領主ユアン、そして私、タケルが国王となりました。》

タケルは、全国民に念話を送った。