ステラは、屋敷の裏庭の森を好んで
良く散歩していた。
この日も、パンとミルクをお気に入りの
鞄に入れて、いつものように森を歩く。
森の外側には、強い結界が張り巡らされていて、魔物は入れないようになっていた。
森にいるのは、小鳥やちいさな動物たち。
しかし、ステラは最近それ以外にも何かがいるのを感じていた。
ステラは、いつものように森の泉まで来ると、鞄を置くと花を摘み始めた。
ステラは、いつもは感じ無い視線を感じていた。
(…誰?)
ステラは、周りを見回す。
森はいつものように、風の音と、
時折聞こえてくる、小鳥や小動物の鳴き声だけだった。
(…気のせい?)
ステラは、ふと不安を感じ鞄を持つと家へと急いだ。

![指輪と私の物語1~焔~[完]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.773/img/book/genre7.png)
