僕の(わたしの)生きる世界1[完]

わたしがもっと戦えていれば、ジェイクはあんな無茶をしなかった。

わたしのせいなんだ…。

何が世界を救う為に転生だ?

友人すら救えてないじゃん。

わたしは…。どうしたら良い?

あんなに嫌がっていたのに、タケルは国王の位に立つと言う決断をして、前に進んだ。

わたしは?

佐々木 海斗はどうしたらいい?


隣にいるミハイルは、何も言わない。

いつもなら、何かヒントをくれるのに。

ミハイルは、ステラの気持ちは分かっていた。

直ぐにでも手を差しのべたかった。

しかし、敵が現れてしまった今は、ステラに強くなって貰わなくては困るのだ。

ステラはまだ、覚醒どころか同時に属性を発動すら出来ていない。

そして最後には、離れなければならない二人なのだ。

(申し訳ない…。私は天界に帰るか、戦いで消滅するか、どちらにしても、私が居なくても大丈夫になって貰わないといけないんです。)

ミハイルも辛かった。

ジェイクの望みは?

ステラは、ジェイクに託された事を思い出した。

『君が…総帝に…なるんだ…。』

わたしが、総帝に?
この世界を守る?

その為にわたしが、しなきゃならないことは?

わたしが今、足りないのは…経験…。