僕の(わたしの)生きる世界1[完]

その間、ジェイクとステラは、ピーターを連れて、少し離れた。

「ルーシーちゃん達は、もう大丈夫よ?妖精達も、安心しているわ。次は、貴方の番ね?」

「よ、妖精?」

ジェイクが話を切り出す。

「ピーターさん、貴方がこの洞窟の修理や補強や取りまとめをしてるんですよね?」

「取りまとめって…。そんな偉いもんじゃ無いさ。出来ることをやってるだけさ」

ステラとジェイクは、ピーターを褒めた。

「ここにいる人々は、一般人の更に下の者だ。皆、魔物に追われて逃げてきたのさ。でも、そんな風に見えないだろ?ここでは皆、生き生きと生活している。でもな、ずっと穴の中の生活なんだぜ?外に出ちまえば、魔物に襲われてしまう。貴族は、ギルドに要請もしちゃあくれない。酷いもんだよ。」

ステラは、ストレートに聞いた。

「ピーターさん 貴方は貴族ですよね?」

「あ、あぁ…。分かっちまうよな…。探しに来たのか?お前たちは、まだ幼いようだが、何なんだ?」

「いえ わたしたちは、たまたまです。助けを呼ぶ声が、パトロール中に聞こえただけですよ?」

「パトロールって…?」

その時、教え終わったミハイルが、二人と共に来た。

初めて魔法を習って、まともに使えるのだから、その顔は嬉しそうだった。

ミハイルがピーターを見ていった。

「ピーター・マッカーニー。この洞窟は、素晴らしい。その安定感は、モニカと同じですね。」

ステラとジェイクと女性二人が、ピーターを見た。

「マッカーニー!?」

ピーターは、ミハイルに驚いた。

「モニカ!?モニカを知ってるのか?」

「ピーターは、マッカーニー家なの?」

全員の質問が交差した。