僕の(わたしの)生きる世界1[完]

「何ですか!?一体?」

「ミハイルにも見て欲しいの!」

突然騒がしくなり、ピーターは驚く。

ミハイルは、結界と内部にいる親子を見て把握する。

ステラは、持ってきた本の、該当する1ページを開ける。

「わたしは、これだと思うの。」

ミハイルは、言われた箇所を読む。

ジェイクも脇から、覗きこんだが。

「な、何?この文字は?全然読めない…。」

「そりゃ そうよ!わたしの前世の、わたしがいた国の言葉だもん。」

ミハイルは、読み終わると言った。

「確かにこの世界では、治癒魔法を数年受け続ければ症状は和らげれる病気です。しかし、佐々木 海斗の世界では、もっと効果がある薬があるようですね。」

ミハイルは、親子を見る。
ピーターに向かって言う。

「結界を張ったのは、貴方ですね?賢明な判断です。ここには、光属性を持つ者は?いるなら連れてきなさい。」

「あなたは?君たちは一体?」

動かないピーターにミハイルは言う。

「それは後で説明します。この二人を助けるためです。光属性の者を早く!」

ピーターは、洞窟内に走っていった。

「では、治療をしますか?佐々木 海斗の世界の方法を、応用します。先ずは娘の方から。ジェイク?その間、母親の方に治癒をかけてあげてください。多少は楽でしょうから」

そして、ジェイクとミハイルは、自身に結界を纏わす。

ミハイルは、ルーシーの胸辺りに手をかざすと、闇属性と光属性と聖属性を混ぜ合わせた魔力を流し込んだ。

ステラもジェイクも驚いた。

2つでさえ、苦労して特訓しているのに、3つ混合し、さらにそのうちの光と闇が逆属性であるからだ。