「オカアサン、オネエチャン、オバアチャン、 ワタシ、サンニンノカタキヲ、トッテクルネ」 そう言って、妹は、今はもう黒ずきんと化してしまった赤ずきんを被り、森の中へと消えてゆきました。 人びとは、そんな妹を、こう呼びました。 『黒ずきんちゃん』と。