「おはよう〜!」
爽やかに挨拶を返す蘭も、虎ちゃん同様人懐こい性格をしてて人見知りなんて一切しない。
私と違って、蘭には友達も多いんだ。
「末永さんとは同じクラスだけど、初めて話すね」
「そうだね、席も離れてるしー。っていうか、咲彩と織田さんって知り合いだったの?」
蘭の大きな目が真ん丸く見開かれる。
まるで接点がない私たちの関係にビックリしてるらしい。
「同じ調理部だよ。織田さんには色々教えてもらってるの」
「え、そうなんだ?咲彩がお世話になってます〜!色々迷惑かけると思うけど、どうか見離さずに温かい目で見守ってあげてね」
「ちょっ、蘭……!」
なんてこと言うの?
ひどくない?
私だって一生懸命頑張ってるのにー!
「ふふっ。市口さんは根性があるから、すぐに上手になると思うよ。市口さんが入ってから余計に部活が楽しくなったし、色んな物を作れるように一緒に頑張ろうね」
織田さんはすごく良い子。
優しくて、人の気持ちがわかって。
こうやって私を励ましてくれる。
とても良い子。
それは十分わかった。
「……うん」
だけどなぜか複雑で気分が晴れない。
励ましてくれたのに、気まずい返事しか出来ない今の私はホントに最低。



