早く俺を、好きになれ。



次の日。


ーーコンコン



部屋をノックする音が聞こえて、うっすらと目を開ける。



「咲彩、起きてる?遅刻するわよ」


「うーん……今、起きた」



ベッドからのっそり起き上がって目をこする。



「早く着替えて下りてらっしゃい。また蘭ちゃんを待たせることになるわよ」


「え?もうそんな時間?」



慌てて壁にあった時計を見る。


すると、待ち合わせの10分前だった。



「うわ、やばっ」



ち、遅刻するー!


また蘭を怒らせちゃうよ。



慌てて着替えて、ご飯も食べずに家を出た。


ヘアアレンジやメイクをする時間もなかったから、今日はかなりオシャレっ気のない地味な私になった。


寝ぐせが付いた髪も直せなかったし、ホントついてないよ。