「だから、私はもう帰宅部じゃないって」
武富君と同じように苦笑する。
視線を上げるとふと武富君と目が合って、体温が一気に上昇した。
「あれだけ面倒くさがりだった咲彩が、今は調理部だもんなー!」
「まぁね。私だって、何かしたいなって思うことくらいあるんだから」
「究極の面倒くさがりだったのにな」
「そんなことないよ!」
お願いだから、武富君の前で変なことは言わないで。
面倒くさがりだなんて思われたくない。
女の子らしく見られたいんだから。
「市口さんって調理部なんだ?」
それまで苦笑していた武富君が、今度は目を真ん丸く見開いた。
「え?う、うん。昨日、初の部活だったんだぁ」
「なんだ、そっか。市口さんのことだったのか」
妙に納得して頷く武富君。
当然だけど、私にはわけがわからなくて。



