「おはよう」
武富君はそう言って爽やかな笑顔を見せてくれた。
ズッキューンと、胸が何かで打ち抜かれたかのような感覚に陥る。
あー、今日もカッコ良いな。
朝から話せるなんて、しかも笑顔を見れるなんて私はなんて幸せ者なんだろう。
はぁ、もっと話したいよ。
話題、話題。
なにかないかな。
「ちーっす」
そんなことを考えていると虎ちゃんがやって来て、話しかけるタイミングを失ってしまった。
もう少し話したかったのにー!
ちぇっ。
虎ちゃんがもう少し遅く来てくれたら、もっと話せたのに。
なーんてね。
「今日の朝練マジハードだったー。ダリー。寝るから起こすなよ」
誰に言うでもなく、ひとりごとみたいに大きな声で話す虎ちゃん。
誰に言っているのかわからないけど、周りのクラスメイトは虎ちゃんに反応して振り返ったり、クスクス笑ったり。
「お疲れなんだねー、末永君」
「お前だけ寝るとかナイだろ。俺も寝るわ」
虎ちゃんが何か言えば、誰かしら何か答えてくれる。
さすがクラスの人気者。



