早く俺を、好きになれ。



この1ヶ月でぐんぐん身長も伸びているという虎ちゃんは、中学の時に比べるとすごく大人っぽくなったような気がする。


だけど中身はまだまだ子ども。


少しは中身も成長してくれるといいんだけど。



「咲彩は特別だからいいんだよ」



「特別?あ、お菓子あげたから?」



「ちげーし」



「ふふっ、冗談だよ。私たちは親友だもんね〜!」



蘭と私と虎ちゃん。


私たちは兄弟みたいに仲良しだから、親友って言っても何の違和感もない。


男女の友情はありえないって誰かが言ってたけど、私たちの間じゃありえることなんだ。



「親友って……なんだよ、それ」



何が気に入らないのか、虎ちゃんは不服そうに唇を尖らせた。



「私たちの間には強い絆があるじゃん」



「少なくとも俺は、そんな風に思ったことはないけどな」



「えー、薄情だなぁ。じゃあ、虎ちゃんにとっての私って何なの?」



ただの友達?


それとも、蘭の女友達ぐらいにしか思われてないのかな。


だとしたら何となく寂しい。



「俺は咲彩のことを、女としてしか見たことないから」



「あは!なに当たり前のこと言ってんのー?」



真顔で言う虎ちゃんがおかしくて、思わずクスクス笑ってしまう。


虎ちゃんって、たまに変なこと言うんだよね。