早く俺を、好きになれ。



「うん、いい感じの甘さだね!残りは分けて持って帰ろっか」



同じように織田さんもマドレーヌを口に運び、仕上がりに満足したのか口元を緩めた。



「うん。あ、小分けの袋何枚かもらってもいい?」



「いいよ、たくさんあるから」



蘭と叶ちゃんと……仕方ないから虎ちゃんにもあげようかな。


ほとんど織田さんが作ったようなもんだけど、それでもやっぱり美味しいかどうか気になるから色んな人の意見を聞いてみたい。



マドレーヌとクッキーを小分けの袋に入れて、壊れないようにカバンの上にそっと置いた。



部活が終わって18時半前に織田さんと調理室を出た。


こんな時間まで学校に残ってたことがあんまりないから、なんだか新鮮な感じ。



「織田さんって、家はどの辺なの?」



「私、バス通だから駅の方なんだ。市口さんは?」



「私は駅とは反対側だよ。徒歩10分の距離」



「近くていいなー」



家が反対方向だから、織田さんとは校門までか。


もっと色々喋ってみたいのにな。


でもまぁ、来週も部活で会えるからいっか。