虎ちゃんだと受け入れるのに時間がかかった。
でもねーー。
なんだか、虎ちゃんらしくて笑っちゃった。
それに、何気に似合ってるし。
普通、そこまでする?
あはは、ほんと律儀というか。
やることが突拍子もないよね。
でも、いつもの虎ちゃんだ。
緊張してたのが、一気に緩んじゃったよ。
「な、なんで?絶対に前の方がカッコよかった!」
「ね〜!ショック〜!」
「ホント、ありえないよ〜!」
「まるで野球部みたいじゃん!」
「似合わなーい!」
一部の女子から悲鳴にも似た声が上がる。
「そんなんで今までのことが許されると思ってんのかよ?お前の自己満だろ?お前は、仲間を裏切ったんだぞ?」
斎藤君が冷たい声を吐き出す。
冷ややかな瞳に鼓動がドクリと鳴った。
一度バスケから逃げ出した虎ちゃんへの風当たりは、当然のように冷たい。
みんなハラハラしながらやり取りを見守っている。
「わかってる。これからは失った信頼を取り戻せるように頑張るから、だから……もう一度だけチャンスがほしい」
「ふざけるな。一度投げ出した奴に、チャンスなんて必要ねーだろ」
「お、おい、コジロー。落ち着けよ。虎もここまで言ってんだし」
オロオロするバスケ部の他の面々。
「うっせーな、これでも落ち着いてるっつーの。他の誰が許そうと俺は絶対に認めねぇ」



