「えと、私も何を言ってるか自分でよくわかってないんだけどっ!」
キョトンとする虎ちゃんの目をまっすぐに見つめる。
「とにかく……居ても立ってもいられなくなって、バスケをする虎ちゃんが好きだから、頑張ってほしいってことを伝えにきたの」
今が暗くてホントによかった。
真っ赤な顔を見られずに済んで、ホッとしている私がいる。
「バスケのことで何か悩んでるなら、私が力になるよ?虎ちゃんは、やっぱりバスケが好きなんだよね?」
こうやってコソコソ練習するくらいだもん。
こんな寒い中、好きじゃなきゃここまでできないよ。
「今度は……私が虎ちゃんを励ましてあげる」
「なに言ってんだよ……マジで」
虎ちゃんの顔は真剣で、前のような冷たさはない。
「ごめん、私も自分でよくわからない」
「マジで……意味わかんねーし」
「だよね……ほんとごめん」
うつむこうとすると、突然グイッと腕を引っ張られた。
そして、あっという間に虎ちゃんの腕に包まれる。
「と、虎ちゃん……?」
「期待してもいいってこと……?」
「……っ」
「そこまで言うってことは、期待してもいいってことなんだよな?」
色気を含んだ低い声が耳元で聞こえて、ドキドキさせられる。
そのままなにも言えずに、固まることしかできない。



