綺麗なフォームに、長い手足。
背が高いから、手を伸ばせばすぐにゴールに届きそう。
だけど、虎ちゃんが放ったボールはゴールのふちに当たって跳ね返ってから下に転がった。
まだスランプから抜け出せていないのかな。
闇の中にいるの?
それとも、今日はたまたま調子が悪いだけ?
悔しそうに唇を噛み締める虎ちゃんの横顔を見ていると、私までツラくて胸が痛かった。
虎ちゃんがツラいと、私もツラい。
虎ちゃんが笑うと、私も嬉しい。
虎ちゃんに元気がないと、気になってしまう。
いつまでもいつまでも、胸にポッカリ開いた穴が埋まらない。
それはどうして?
この気持ちはなんなの?
虎ちゃんの苦しみやツラさが少しでも和らいで欲しいと願う私がいる。
だって、私は虎ちゃんが大好きだから。
大好きな人が苦しむ姿を見たくないと思うのは、きっと誰もが持つ感情。
優しくて、いつも笑顔を絶やさなかった虎ちゃん。
人として、友達として、親友として。
私は虎ちゃんが大好き。
だからこんなにも苦しくて、切なくなるんだ。
私は虎ちゃんが好き。
一途で頑張り屋な虎ちゃんが……好き。
だけど、恋かって聞かれるとわからない。
複雑なこの感情は、いったいなんなの?



