なぜだか涙が溢れそうになった。
それを隠すように下を向いて、ゼラチンが入った鍋を必死にかき混ぜる。
虎ちゃん……。
「あとは冷やして出来上がりだね」
今作っているのは、季節のフルーツをふんだんに使ったゼリー。
メロンに巨峰に夏みかんがたっぷり入った色とりどりの見栄え。
固まったらもう、出来上がりだ。
美味しそうではあるけど、あげる人がいないと張り合いがない。
今まで何も考えてなかったけど、虎ちゃんに催促されてたことでやる気が出てたのかな。
欲しいって言われて純粋に嬉しかったし、作ってて楽しかった。
お礼は言えてないけど、マーブルクッキーだって虎ちゃんが全部買ってくれたわけだし。
無意識のうちに、虎ちゃんにあげることが楽しみになっていたのかも。
うじうじしてても仕方ない。
気になるなら、ちゃんと話さなきゃ。
虎ちゃんのこと……何かあるならやっぱり放っておけない。
私にとって、やっぱり虎ちゃんは大切な存在だから。



