早く俺を、好きになれ。



たくさん話していると、あっという間に時間は過ぎていった。


気付くと外は暗くなっていて、そろそろ帰る時間だ。


暗いからいいって言ってるのに、叶ちゃんは私を駅まで送ってくれた。



「叶ちゃん、今日はありがとう」


「…………」



手を振ろうとしたけど、急に黙り込んで何か言いたそうにする叶ちゃんに首を傾げる。



「叶ちゃん?どうしたの?」


「こんなこと……言っていいかわかんないけど。最近の咲彩、ムリして笑ってる気がする。武富君のことでツラいのかなって思ってたけど、今日の話を聞いてる限りじゃ違うのかなって。他に理由があるの?」


「……っ」



ズキンと胸が痛んだ気がした。



「何も、ないよ?叶ちゃんのカン違い」


「ホントに?」


「うん……!じゃあ、電車が来ちゃうから、帰るね。バイバイ」



叶ちゃんに大きく手を振って改札を抜け、ホームへと上がる。


ホームはたくさんの人でひしめき合っていた。