早く俺を、好きになれ。



って、また勝手なことを思っちゃってる。


かなり自己中だな、私。


虎ちゃんがいなくても、大丈夫なようになるって決めたのに。



「行ってきてもいいよ?」


「え?」


「残りのお菓子は全部颯太が買ってくれたから、店番はもう終わりだし」



織田さんが私にニコッと微笑む。


お菓子が入っていたケースは、いつの間にか空になっていた。


「あ、うん」


「末永くんのこと、気になるんでしょ?」


「…………」


織田さんにそう言われてしまって、返す言葉が見つからなかった。



仕方なくトボトボ体育館に向かったけど、その足取りはかなり重い。


それでも……ちゃんと向き合わなきゃダメだよね。


うん、わかってる。


……わかってる。


大きく息を吸い込んで、一歩一歩しっかり踏みしめながら歩く。


勢いで体育館の中へ入り、たくさんの人で賑わうバスケットコートの端に移動した。


ドギマギしながら虎ちゃんの姿を探すけど、どこにも見当たらない。