「休みだからって、わざわざ来なくてもいいのに〜!」
「んな冷たいこと言うなよ〜!この前の試合に負けたのが悔しくて、ここのエースに会いに来たんだよ。そしたら偶然蘭ちゃんに会ってさ〜!末永の双子の姉だって聞いてビックリした」
速水君は蘭の顔を見ながらニッコリ笑う。
人懐っこくて、親しみのある笑顔。
蘭はそんな速水君に頬を赤らめた。
蘭……可愛い。
乙女の顔じゃん。
「今ね、2人で回ってんの」
蘭が織田さんと話す速水君にバレないように、私にコソッと耳打ちした。
「へえ。2人で、ね」
ちゃっかりいい感じなんじゃん。
からかうように見やると、蘭は一気に真っ赤になった。
いつもは強気なのに、今は女の子って感じでホントに可愛い。
新鮮な蘭の顔を見ちゃった。
「そういえばさっき虎に会ったんだけど、ヘコんでるみたいだったんだよね。咲彩、何か知らない?」
「え?いやぁ……どう、だろ」
「あの落ち込みようは咲彩に振られた時以来だから、心配になってさ」
「え……?」
ふ、振られた時以来……って?
私、振ったっけ?
ちゃんと返事をした覚えはない。
でも……。
振ったことになるの?



