「あ、そうそう!末永先輩だ……!」
「あー!そうそう、思い出した!虎先輩です!あ〜、スッキリした」
その名前を聞いた途端、ドキンと胸が高鳴った。
虎ちゃんが私の作ったマーブルクッキーを全部買ったなんて。
「咲彩先輩、めちゃくちゃ愛されてますよね!末永先輩、すっごい照れたような顔してましたよ!」
キャッキャとはしゃぐ2人を複雑な気持ちで見つめる。
早く回りたくてうずうずしている初々しい2人と店番を交代して、ケースの中にあるお菓子たちをぼんやり見つめた。
マフィンにチョコチップクッキーに、カステラにカップケーキ。
そこには私の作ったマーブルクッキーだけがない。
虎ちゃんが全部買ったから。
……バカ。
なんで?
ねぇ……私なんかのどこがいいの?
キミは……どこまでまっすぐなの?
こんな最低な私なんかの、どこがいいの?
織田さんが来てからも、気付くと虎ちゃんのことばかり考えていた。



