もしかして……。
私がいくら否定しても付き合ってないって信じてもらえなかったのは、斎藤君のせいなんじゃ……。
だから、虎ちゃんと私が付き合ってるってウワサが絶えなかったの?
「今度からは全力で否定してよね!私、虎ちゃんのことなんて、なーんとも思ってないんだからっ!」
思わず大きな声でそう叫んだ。
だって、斎藤君のせいだったなんて思わなかったから。
それに、武富君に変な誤解をされたくない。
「うっわ、虎がかわいそう〜!あいつ、結構イケてんのに」
「ないない!虎ちゃんだけは、ぜーったいにないっ!ありえないっ!好きになんて、絶対にならないっ!」
「そんな大否定しなくても……後ろで虎がショック受けてるけど?」
「え……?」
後ろで……?
斎藤君の声にドキンと鼓動が跳ねる。
そして、ゆっくり振り返った。
そこには、悲しげに瞳を揺らす虎ちゃんの姿。
あ……ヤバい。
傷付けた。
ど、どうしよう……。



