「咲彩に見られるとさ……」
ぎこちない空気が流れる中、虎ちゃんは続ける。
「普通にドキドキしてヤバいから」
「え……」
ド、ドキドキって……。
そんなストレートに言わないでよ。
私だって照れるんだから。
ーードキドキ
ーードキドキ
あ、あれ……?
なんで?
どうして……?
ドキドキしてる私がいるの?
こんな風に、虎ちゃんに女の子扱いされることが初めてだから?
ううん……。
私はいつも虎ちゃんに女の子扱いされてたじゃん。
友達だと思ってた時は気付かなかったけど、思い返すと私だけ特別扱いしてくれてたような気がする。
仲が良い証拠だと思ってたけど違った。
女の子扱いされてることに、私が気付いてなかっただけだったんだ……。
気付いてしまった今、なんだか妙にソワソワする。
なんなんだろう、この気持ち。



