早く俺を、好きになれ。



聞き間違いかな?


今、とんでもない人の名前が聞こえたような……。


ギギギッとロボットのように叶ちゃんの顔を見上げる。


私の聞きまちがいだよね?


そうだよね?



「斎藤君……カッコ良くない?1年の時も同じクラスで、去年の12月ぐらいからずっと片想いしてるんだ」



恥ずかしそうに笑う叶ちゃんを信じられない気持ちで見つめる。



「冗談、だよね……?そりゃカッコ良いのは認めるけど!チャラ男だよ?彼女を取っ替え引っ替えしてるような人だよ?」



こんなに可愛い叶ちゃんが斎藤君を?


お願いだから、ウソだと言って。



「うん……でもね、ホントはすっごい優しいんだよ。お調子者でふざけた人にしか見えないと思うけど、あたしは知ってるんだ。斎藤君の良いところ」



「か、叶ちゃーん。正気ですか?」



警戒レベル5だよ?


要注意人物だよ?



「もっちろん」



照れくさそうにはにかんだ叶ちゃんは、今まで見た中で1番可愛かった。


完璧に恋する乙女モードの顔。