早く俺を、好きになれ。



「ごめんね、叶ちゃん。教室では話せないし、言いたくなかったわけじゃないの。それだけはわかって」



顔から表情を消して軽くうつむく。


ここ最近色々ありすぎて、自分でもまだ整理が出来ていない部分があって混乱してる。


短い期間中にホントに色んなことがありすぎた。


武富くんのことを好きでいるって決めたけど、ツラくて苦しくて。


この気持ちをどうすればいいのかわからなくて、見ているだけの日々が続いている。


私、なにも成長してないじゃん。


こんなんで前に進めるのかな?


最近そんな風に考え始めているんだ。



「別に責めてるわけじゃないの。咲彩がツラくて泣いてた時に、力になれなかったのが悔しいだけ」


「叶ちゃん……」


「もう1人で泣くのはダメだからね」


「……うんっ」



ごめんね。


話そうと思えばもっと早く話せたはずなのに。


それをしなかったのは私だ。


結果、叶ちゃんに心配させまくっちゃった。



「今後は隠し事せずになんでも話してね」



叶ちゃんが口元を緩めてフッと笑う。


もう怒ってはいないみたいだったからホッとした。



「うん、ありがとう。叶ちゃんも、何かあったらいつでも言ってね」



目が合い、私たちは微笑み合った。