早く俺を、好きになれ。



どうしよう。


どこに行こう。


胸の痛みはどんどん大きくなるばかり。


涙は止まったけど、気を抜くとまた出てきちゃいそう。


はぁ、帰りたい。


でも虎ちゃんと帰る約束をしちゃったし、このまま学校を出るわけにはいかない。


本当は今すぐにでも帰りたいけど、先に帰ったら確実にスネるだろうな。



体育館の前を通った時、相手校の選手がパラパラ帰って行く姿を見かけた。


負けたからなのか、浮かない顔をしてテンションが低い。


その中に2人の幼なじみである速水君の姿もあった。


3人は幼なじみなんだ……。



結局私は、体育館の入口の壁に持たれかかって虎ちゃんを待つことにした。


中では道具やボールの片付けをするマネージャーや、着替えをするメンバーたち。


試合に勝ったっていうのに、私がこんなテンションだったら虎ちゃんに申し訳ないよね。


元気出さなきゃ。


笑わなきゃ。



蘭の言った通りだよ。


ツラいってもんじゃなかった。


苦しくてやるせなくて……どうにもならないってわかってるのに、どうにかしたくて。


どこに持っていけばいいのかわからない気持ちが胸の中をさまよっている。


好き……。


やっぱりそう思った。


強く強く、それを実感させられた。


とことん好きでいることが、こんなにもツラいなんて。