「市口さんも応援に来てたんだね。ギャラリーに似た人がいるねって2人で話してたの。やっぱり市口さんだったのか」
今度は織田さんが口を開く。
武富君の隣で無邪気に笑う彼女。
いつもより可愛い気がするのは、私の気のせいであって欲しい。
ドクンドクンと変な緊張から鼓動が高鳴る。
ナニ、コレ。
胸が張り裂けそうなんだけど。
「前に言ってた幼なじみって……武富君のことだったんだ?」
泣かない。
絶対泣かない。
2人の前では、泣いちゃダメ。
「え!?あ……」
私の言葉に織田さんの目が大きく見開かれる。
それと同時に赤く染まる頬。
「う、うん……っ!実は……そうなの。市口さんと大成って同じクラスでしょ?だから、なんだか言いにくくて。ごめんね。あ!」
「…………」
「それと……言ってなかったけど、実は付き合ってるんだ」
照れくさそうにはにかみながら織田さんが言った。
ズキンと今日1番の痛みが胸を襲う。
「うん……知ってるよ」
かすれた声が出た。
喉がカラカラに乾いて、しまいにはカーッと熱くなる。



