早く俺を、好きになれ。



虎ちゃんが活躍するたびに黄色い歓声が上がって、頬を赤く染める女子たち。


おかげで耳がキンキン痛い。


虎ちゃんの応援に来ると毎回これだもんなー。



「このギャラリーの中に、虎ちゃんの好きな子でもいるのかな?可愛い子が多いもんね」


そういえば、虎ちゃんの恋バナって聞いたことないかも。


「バカ〜!そうじゃないでしょ〜!もう」



プクッと頬を膨らませる蘭のことは放っておこう。


とりあえず今は試合に集中する。



バッシュが床に擦れる音や、ボールをドリブルする音。


選手同士のかけ声や応援する声が響く中、激しい攻防戦が繰り広げられた。



「行けー!虎ー!そこだ!」


「虎ちゃん、ファイト!」



私たちはいつの間にか夢中になって応援していた。


今のところ、2点差で負けてしまっている。


残り時間が30秒を切ったところで相手チームのエースからボールを奪い取った虎ちゃんは、一気にゴールに向かって走り出した。