凍える指先で灯した炎
視界がぼやけて赤くにじんだ

赤く熱い生命の光
だけど時に重たい色

寒空の下でマッチを灯し
灰色の空に掲げた

亡き友を想い
離れた家族を乞う

朱い涙に濡れた夜
緋い星に祈りを捧げた


暖炉の前で寒さを感じない人々
この世の不平等

恵まれた時代
枯渇した者
持ちすぎた者

分けない者
与える者

煽るように
穿つように
鮮烈な紅を見る