街はまだ眠っている


薄暗い部屋の中

カーテン越しに

弱い太陽の光を感じながら

乱雑な棚をいじり

スタイリング剤に手を伸ばす


いつもと違う香り

昨日までの俺ではない


別れたアイツが

好きだった香水

蛇口から流れる水とともに たれ流す



さよなら

本当にこれでおわり


あっけない


燃えるほど赤い情熱も

癒された緑の時間も

幼稚なワガママも

オレンジ色の幸せも

たったの四字で消えてしまった



新しい朝のように

新しい自分をはじめてみようか