「北海道へ行くのって、いつからなの?」 下を向いたままそう聞くと。 「そうね、今週中には出発しようと思うの」 机に置いてあったカレンダーに目を向ける。 今日は水曜日だった。 「今週中って・・・準備とかは?」 「してある。莉緒にはギリギリまで黙ってたの」 それはきっと、私のことを思ってだろう。 私が寂しくないように、悲しい思いをしないように。