「う~ん。」
と伸びをしながら内田茉莉子(うちだまりこ)が目を覚ました。
汗で服はベタベタしており、寝起きの気だるさと合わさって文字通り最悪な目覚めである。
季節は夏。だから別に汗だくでも不思議ではないのだか、茉莉子は「?」を浮かべていた。
「あれ?クーラーは?」
と呟き、クーラーの方をみると、冷たい風を出していたはずなのに今は止まっていて運転を示す緑のランプも消えていた。
「え?なんで?」
とまた呟き、電気をつけて確認すると、知ら
ない間にタイマー設定していたらしく止まっていたことが分かった。
只でさえ、寝起きで不機嫌なのにも関わらず、さらに追い討ちをかけられた為、茉莉子はクーラーを睨みながらスイッチを荒々しく再び入れた。
ピーと電子音を出しながら涼しい風をだすクーラー。いや、今は睨まれたせいで風を控え目に感じる。