赤いボールペン




わたし達は特にこの5人でいつも固まって行動している。


みんなキャラがそれなりにバラバラだし、それぞれが濃いから、一緒にいるとすごく楽しいんだ。


「あたし、ひかりの隣行こ〜」


良太の右隣に座ってるよっしーの右隣に座ってた春奈が、席を立ってよっしーの後ろに座った。


つまり、わたしの右隣に。


「え、なんで?」


よっしーが振り返って春奈の手を引っ張っている。


意外と人前でも触れることに躊躇しないこの2人。


わたし達もとっくに慣れたけど。



「ひかりがいいから」


春奈はその手を振り払って、わたしにくっついてくる。


こういうとこが頭おかしいなっていつも思う。


「いや、来なくていいよ」


「なんでそんなこと言うの〜!?」


「いやいやいやいや」


良太とすずも振り返って笑ってる。


おい、笑ってないで助けてくれ。


掴まんだ右腕をぐわんぐわん揺らす春奈も、すでに面白がって笑ってるし。


ほんとにキャラが濃い奴らだよ…。


嫌いじゃないけど。