11月中旬、卒業式。オーケストラの演奏に見送られて、私たちは学校を後にした。

「とうとう卒業しちゃったね。」

ミンジーが切なげに言った。

「終わりじゃなくて、新しいスタートだ!」

ジョッシュは明るく言った。

「新しいスタートかー。」

夏はすぐそこまで来ていた。



私はあなたのことを想いだします。太陽の微かな光が 海から輝いてくるとー。

私はいつもあなたの傍にいます。どんなに遠く離れていてもー。

早朝の浜辺には犬の散歩をしている人とランニングをしている人しかいない。
私は異様に早く起きたので、家から徒歩10分のところにある海へ来ていた。
海は静かで、穏やかだった。私は、貝殻を見つけて拾った。そして、砂の上にハートを作って、その中にこう書いた。

『いつだって、あなたを愛している人たちがいます』

綺麗な朝の光が貝殻をより白く輝かせる。私は携帯で写真を撮って、ニコラスに送った。

先ほどの詩を添えて。

ー詩集を読んだんだね。僕も、美しい光景に出会うと、いつでも君のことを思い出すよ。
ねえ、この『人たち』の中には、君も含まれているよね?そう願っているよ。 いつだって、愛を込めて ニコラスより