無理矢理098を突き飛ばして 口を拭った。 「何すんの…」 息を荒げながら、私の前に立つ098は 顔に張り付く髪をかきあげ、 にっこり 笑いかけてきた。 098の手にはナイフが握られていた。 「あ…」 なんだか嫌な予感がして、 立ち上がろうとすると、 貧血になったみたいに力が入らなくて、 よろめいてしまう。 笑顔のまま私に近づいてくる098を 避けきる力も出ず、 098にお腹を殴られて、 私は気を失った。