主争奪魔法学園

「へへへ」という間抜けな声をつい出してしまう。こんなに快く本心を口にするのは珍しいかもしれない。私の言葉を聞いたレオはしばらく固まると頬を赤くして何かを呟いた。

「・・・狂わせないでよ」

「ん?」

その呟きを私の耳は拾い損ねてしまった。

「何て言ったの?」

「調子狂わせないでって言ったの」

ハッキリと私に聞こえる声でそう言うとレオは床に腰を下ろしている私に四つん這いで近づく。勿論私は立ち上がれずに尻を床についたまま段々と後ずさっていく。

「レオ・・・?」

私が名前を呼んでも反応しない。私の背中はしばらくすると壁とくっついてしまった。私の顔の横の壁にレオが片手をつく。

「ちょっと待ってレオ。どうしたの?」

私の声が震える。見つめてくるレオの視線が恥ずかしくて思わず目を逸らしてしまいたくなる。が、逸らすことが出来なかった。何かに囚われている様な感じがしたから。次第にレオの顔が私の顔へと近づく。

「お願い、レオ、やめ___」

「ごめん」

その言葉を最後に私の意識は飛んでしまった。