主争奪魔法学園

一人でぶつぶつと呟いている蛍さんを数分放っておくと我に返ったのか両頬をぱちぱちと叩いて落ち着きを取り戻した。

「ごめん、取り乱して・・・俺可愛い顔の子とか大好きだから」

「かわ!?」

可愛いなんてセリフをズバッと言われて思わず顔に熱が集中する。

「か、可愛いくない!・・・です!!それよりも蛍さんも女ですよね!?」

蛍さんの言葉を否定して動揺しながらも本題に入る。

「実は蛍さんのお兄さんが俺の妹も男装して学園に通ってるって言ってたから、私と同じ人がいるって思って会いに来たんです」

「あぁ・・・そういや兄の知り合いって言ってたもんね。兄が迷惑かけてないといいけど」

「迷惑・・・ですか。まぁぼちぼち」

「・・・なんか、ごめんね」

蛍さんはあのストーカーがうちに迷惑をかけていることを申し訳なさそうに謝った。別に蛍さんが悪いわけじゃないのに。悪いのはホモを呼び寄せるオーラを放ってる凌太なんだから。

「あ、それはそうと蛍さんは何で男装してこの学園に通ってるんですか?」

「呼び捨てでいいよ。確か秋星巳鶴だったよね。よろしく」

そう言って蛍さんは私の前に右手を差し出してきた。私はその手に自分の右手を合わせて互いに握る。新たな友情が芽生えたところで放置されていたレオがやっと喋りだす。

「んで?何で男装してんの?巳鶴といい蛍といい、女子の中で流行ってんの?」

「違う違う。俺が男装してんのにはきちんとした目的があんの」