主争奪魔法学園

「レ、レオ〜…?」

教室の入口からやや小さめの声でレオを呼ぶ。すると、レオと話してた耳に大量のピアスをつけているいかつい男が私に気付いた。

「レオさん、あいつはレオさんのダチか?」

「あいつ…?あぁ、アレは俺の犬」

"俺の犬"という言葉が耳に届き頭の中で犬耳としっぽを生やして首輪をつけている私を想像してしまった。アカン。誰得だよ。

「誰が犬だ!レオの犬になるくらいならゴキブリホイホイに住む方がマシだっつーの!!」

頭に血が昇った私は周りの男の存在など忘れてレオに怒りをぶつけた。その発言に周りがざわつき始める。我に返った私が口元を抑えた時にはさっきのピアスの男が目の前にいた。

「おい…てめぇレオさんになんて口きいてんだ…死ぬ覚悟出来てんだろーな?」

「はひ!?」

その男の気迫に怖じ気づいて思わず声が裏返ってしまった。ヤバイ。殺される。てか私この人に何も危害加えてなくね?不公平!!
男が拳を振り上げる。体がそれに反応して目を固く閉じた。だけど、いくら経っても痛みが体にくることはなかった。

「やめろ」

そんな言葉と共に誰かに肩から抱き寄せられた。目を開けるとそこには男の拳を片手で受け止めるレオの姿があった。

「こいつは俺の犬だって言ったろ…傷つけんな」

レオが真剣な眼差しで男にそう告げる。
やめてよ…そんな、心臓が音を立てるような言い方。頭が混乱しちゃう。また、冗談だって言ってくるのかな?

「…すまない、レオさん」

「いいよ。分かってくれれば。それはそうと人探ししてんだけど、佐久間蛍って奴知らない?」