主争奪魔法学園

ーー私はストーカーの妹が気になって仕方が無かったためレオを道連れに光属性の教室前まで来たのだが……

「ねぇレオ。ここが光属性の教室なんだよね?間違ってないよね?」

「それ聞かれるの3回目なんだけど。合ってるよ。皆黄色のブレスレットしてるし、ドアの上に"光属性Ⅰ"って書いてあるし」

私とレオは10分近く教室を覗きながらそんな会話を続けていた。それもそのはず。光属性の教室と思われる場所にはガラの悪い男しかいない…アメリカンスタイルの様に壁にスプレーで落書きされててもおかしくない雰囲気しか漂っていない。どの輩もガムをくちゃくちゃ音を立てて噛みながらお喋りしている…煙草の様なものを咥えている奴までいる。

「……教室戻りますか」

そう言って腰を引きながらその場から退散しようとした私の服をレオはガシッと掴んだ。「逃がさない」と口にはせずに行動で示しているのだろう。

「俺を勝手に連れて来て勝手に帰るつもり?自己中超うざい」

「黙らっしゃい!じゃあレオが教室入ってよ!佐久間蛍って人いませんか?って聞いてきてよ!」

私は早くこの場を去りたいという意思が強かったため自分のすべきはずだったことを全てレオに任せてしまった。

「超面倒なんだけど…ん?」

「面倒」と言ったあとにレオは何かに気付いたような声を出した。レオに背中を向けていたため何に気付いたのか分からない。レオの視線の先が気になったため振り向く…が、それと同時に私の服を掴んでたレオの手が離された。

「ぅおわ…ぐほ!」

前に倒れて顔面を強打した私を気にもとめずレオは光属性の教室に入っていった。恐らくレオの命日は今日だろう。くそ…数珠を持ってくれば良かった。レオの永眠を待ちながら手を合わせていると教室の中で妙な声が飛び交っているのに気づく。恐る恐る教室を覗くとそこは不思議な…というかおかしな光景だった。

「レオさんじゃねぇか!久しぶりだな!あんたこの学園に入学してたのか」

「え、レオさんって…あのレオさんか!?」

「マジかよ!会えて光栄だぜ!」

顔のいかつい男達がぞろぞろとレオの周りへと群がっている。しかもレオにさん付け…一体何者なんだレオ。