生徒会メンバーが揃って暫くワイワイすると、凌太が皆をまとめて本題へと入る。

「今日皆を呼んだ理由は巳鶴のことだ。巳鶴が授業で基礎学習も無しで五分以内に水魔法を使うことが出来た事は皆知ってるな?」

凌太の言葉に皆が頷く。

「正直巳鶴はバカで鈍感で役立たずだ」

「おい」

凌太の声に私の低い声を被せる。が、凌太は私の声を無視。話を続ける。

「だけど、魔法の才能は充分ある。もしかしたら、その才能が今開花されてるかも知れない」

なんだそれ…褒めてるのか?

「そこで俺からの提案なんだが、巳鶴を生徒会に入れるのはどうだ?」

…………は?
私が、生徒会に!?

「無理無理無理無理断固拒否!」

男だらけの学園に通うことさえも辛いのに、更に男だらけの生徒会に入れだと!?無茶苦茶な!

「僕も賛成しないよ凌ちゃん」

ほら!深月くんもそう言ってるよ!

「生徒会に童顔キャラは僕だけで充分だよ」

そう言って深月くんは両手でピースする。いやそこかよ!てかキャラ作ってるの!?深月くんの素…一体どんななんだろ。

「俺も反対かな」

次に意見を出してきたのは昴先輩だった。

「第一、生徒会に一年生は入れない規則だし」

「え、じゃあ何で凌太は生徒会にいるの?」

昴先輩の意見に私は問う。凌太は私と同い年だから一年生なはず…なのに、どうして先輩達とこんなに親しいんだろう。神崎さんや細川先生も呼び捨てだったし。

「あぁ、俺中学途中で放棄したから」

「…へ?」

どーいう意味?中学を放棄って…義務教育だよ?