主争奪魔法学園

凌太の言葉に対して皆と比べて身長の低い童顔の男が答える。

「あ、凌ちゃんお帰り!なんか副会長が今日この寮に新しく入った一年生を襲おうとしたらしくてね…」

「深月くん、誰も襲おうとしたなんて言ってないよ?」

童顔男の言葉を茶髪は苦笑しながら否定する。すると目つきの悪いヤンキーっぽい男が凌太に状況を説明する。

「いや、実は副会長がこそこそしてて急にうわーってなってバタバタドタンして…」

いやわかるかっ!もうちょっとまともな日本語を喋る人は居ないのか!?
私はそう思ったが凌太はヤンキー野郎の意味の分からん説明を聞くなり「なるほど」と納得してしまった。
分かった。お前らアレだろ。火星人か何かだろ。その火星語を時間があれば是非とも私に教えて下さい。
なんて考えていると凌太が私の方を見てきた。

「お前、こいつらに何もされてねぇんだな?」

「う、うん」

「はぁ…なら良い」

凌太は安心したかの様にそう言って目を逸らしながら私の頭に手を置いた。

「晩飯買いに行ってたんだ。こいつらは悪い奴らじゃねぇから安心しろ。生徒会メンバーだ」

生徒会…?この人達が…??
私は生徒会メンバーと言われた五人の顔をそれぞれ見つめる。
なんか…そんな雰囲気全くないんですけど。てか生徒会にヤンキーいれていいのかな?
私の視線に気付いたのかそのヤンキーっぽい男と視線が重なった。

「…なんだ?俺の顔に何かついてんのか?」

「い、いえ!何も!」