主争奪魔法学園

口端から垂れているよだれを拭う。凌太はそんな私に呆れたのか自分のベットに寝転がった。

「お前に長話は向いてなかったな…忘れてたわ。話してダメなら実践してやる…つってもどうせ授業で習うしなぁ」

「そんな事よりさ、私お昼寝するから部屋から出てくれる?」

「寝言は寝て言え。ここは今日から俺とお前の部屋だ。ベットは今のところ一つしかねぇけどな」

「はぁ!?じゃあ私これから毎日凌太と同じベットで夜を共にしなきゃダメなの!?」

私は頭を抱えながらギャーギャー叫ぶ。
お母さん…私が処女をなくす日はそう遠くない様です…そう思い部屋の窓から射し込む日光に照らされながら空を見上げる。すると私の後ろで凌太が手を合わせながら祈る様に呟く。

「お母さん、俺が肉食な幼馴染みに童貞を奪われる日はそう遠くないみたいです…」

そう言い終わると涙を一粒流した。

「いやどんだけ演技に集中してんの!?てかそれこっちのセリフ!!」

「どーしてくれんの?童貞の唯一の楽しみ…エロビデオ鑑賞がこれからは出来ねぇじゃん」

「やかましい!!」

目を三角にしてぐわっと凌太に噛みつく様な勢いで声を上げる。
大体、寮が一人部屋じゃないなんて聞いてなかったし…。

「安心しろ。誰もお前みたいな幼児体型襲わねぇから。それに、俺は床に布団敷いて寝る。ベットはお前に譲るわ」

部屋の出口へと足を運ばせながら私にそう言った。

「待って、どこ行くの?」

「お前が部屋から出ろっつったんだろ」

そう言い残すと私に背中を向けて靴を履いて部屋から去って行った。

……確かにそう言ったけどさ……

「寂しいじゃん」

私の声は誰にも届かずに空気に溶け込んでしまった。