我那覇くんの恋と青春物語~水谷百合編~

「と、董院さん。どうして、ここに?」


「どうしてって・・・ここ、うちがやっているから」


個人が経営しているという噂は聞いていたが、まさか董院さんの家がやっているとは思いもしなかった。



董院さんは同じクラスで、海の中学時代からの親友だ。

大人びていて、どこか厳格な雰囲気があり、あまり気軽には話しかけることはできない。


「董院さん、無理を承知でお願いがあるんだ・・・プラネタリウム、もう一度開けてくれないかな」


「何言っているの。いくらあなたたちがしょっちゅう来てくれていたからといって、そんなことできないわよ」


「そこをなんとか・・・」


頭を思い切り下げると、董院さんは更に困惑した様子になる。



水谷さんの言う通り、場所などどこでもいいのかもしれない。



しかし、ここでなければいけない。



そう感じたのだ・・・