「こっ殺される!?」


今にも叫びそうな私の口を彼の掌が塞いだ。


「頼むから…
静かに…してくれ。」


聞きたいことが山ほどありすぎて、何から聞いていいか分からず私は黙った。


唇が触れた手が驚くほど冷たくて、このままでは本当に死んでしまうと思った。


「どこか…
しばらくの間…かくまってもらえる場所は…ないか?」


痛みを堪えて、息も絶え絶えに話す彼をじっと見つめた。


何があったの?


誰に追われているの?


殺されるってなぜ?