よかった! 生きてる!! 「大丈夫ですか?!」 私は灯りを置くと、その人の体に手を置いた。 でも次の瞬間ー。 「触るな…。」 消えそうなほど小さな声で呟き、私の手は振り払われた。 その人はゆっくりと起き上がると、壁に背中を預けて座り込んだ。 20代くらいの若い男の人。 見かけない人だわ…。 私はこれまで見たことないくらい綺麗な顔をした男の人に目を奪われた。 髪の色はブラックだけど、瞳は透き通るほどのブルー。 暗闇のせいか顔色が真っ青に見える。