そのルミナリエがちょうど終わりを迎える頃、神戸に帰ってみようと考えていた。

「あの白石さん、ルミナリエって知っていますか?」
「ん?ルミ…何?」

全国的に知られたものではないの?

「知りませんか…?」
「あぁ、…で、それがどうした?」

白石さん、関西に縁がないわけでもないのに…?

「今度用があって神戸へ行くんですけど、夜の点灯見に行こうと思って。光のアーチが道の端から端まで並んでて綺麗なんですよ。震災の復興が始まりで毎年12月に開催されるんです。」
「ふーん、夜景みたいな感じ?」
「そうですね。夜景としたら関西で三本の指に入ると思います。」
「夜景って言うと、阪奈国道へ向かう峠でチラッと見たぞ。」
「生駒山ですよ、きっと!」
「停められないからカーブを曲がる時に振り返って見えるんだ。圧巻だろ、あれ!」

先輩、あの夜景見たんだ!
生駒は私としては関西でナンバーワンかも。

「あれを見てきたんですね!綺麗だったでしょう!?」
「そうだな、光の量がすごいんだよな。」

先輩と見られるなら…やっぱり港の夜景がいい、まぁ無理だとしても、ね。